「The ONES」への愛を語る。後編
嗚呼。V6。
無茶してくれてありがとう。
大変、たいっっっへんお待たせ致しました。
V6が"無茶した"オリジナルアルバム「The ONES」について書いています。もう、様々な方の心に、アルバムが染みついている頃かと思いますが…せっかくなので後編も書きます。
私が手に入れたのは初回盤Aのみなので、MVの内容にも触れます。
※長いので前後編に分けています。ぶっちゃけ流し読みしてくださっても構わないです…私はファンになって初のオリジナルアルバムに興奮していますが、ご理解くださいませ。
前編:「never」から「DOMINO」まで
後編:「Round & Round」から「The One」まで
参考:V6 「The ONES」特設サイト from avex http://avex.jp/v6/v6theones/
(ライナーノーツの記載されたページが削除されており、絶望……。avex公式YouTubeの概要欄より引用させていただきます。)
前編はこちら(4年前の記事なので情緒が今と違います。成長しましたね。)
The ONES 楽曲について
(引用部分は「The ONES ライナーノーツ」より)
7.Round&Round
現実なのか幻想なのか。真実はどこにある?答えを探し求めて彷徨い葛藤する心情を歌ったダンスチューンは、長野 博のプロデュース。6人の声の重なり、ソロになった時の個性、エモーショナルなフェイクなど、トラックの華やかさに負けないボーカルの魅力も存分に味わえる1曲。
我らが長野博さんプロデュースの曲。
タイトル発表時に「また長野くんは回るのか(「Lookin' the world 」のことと思われる)」と言われていたのを思い出します。
ツアー中に45歳を迎えた長野さん。自他共に認める「アナログ人間」の長野さん。そんな長野さんがこの曲ですよ。
超デジタル。超超超デジタル。
まさか!というか、なるほど!というか。
MVも、オールグリーンバックでしたね。
「迷える男の歌が好きだなぁ、V6。」とか思っていましたが、今回に至ってはそのプロデュースが長野さんってのがポイント。
あと歌割りが素晴らしい。井ノ原さんの「心は泡沫」が好きです。あと森田さんの「gravity」良すぎません?それぞれの声で歌われるそれぞれの言葉の響きが素敵だなって。
長野くんの「夢の続きは 幾何学なprimary」の、歌い方の優しさ?凄いですよね。世界救えますよね。
初めて聴いた時には特に思わなかったけど、この曲はソロ、ユニゾン、フェイク、などボーカルの良さが詰まっています。ライナーノーツにあるように、「トラックの華やかさに負けない」感じ。
MVやダンスは、「あれっなんか少し…普通…?」とか思ってたんですけど、MVは見れば見るほど良さがわかるスルメ感だし、ダンスはね…みんな…分かるよね…?(WOWOW×V6を再生する絵文字)
8.Remember your love
三宅 健がプロデュースを手掛けたのは、「忘れられない女性」がテーマとなったラブソング。
楽曲について何度もディスカッションを行いながら作り上げられた。
終わってしまった恋を今も大切に想い続けているというシチュエーションが、なんとも切ない。募る思いを噛みしめるように歌う6人の表情を捉えたMVは、白い光のアートが孤独感を浮かび上がらせている。
ハァ………………………………(ため息)
このアルバムでいちばん好きな曲かもしれません。三宅健さんプロデュースのラブソング。
とにかく曲中に何度も登場する「I'll remember your love」のリフレインが最高ですが、いちばんはじめの坂本さんパートだけ「I remember your love 」なのが好きです。
そしてメロディーラインが素敵。Aメロは低音域をしっとりと、Bメロでは少し感情的に、跳ねる音がありつつサビへ上がっていく感じ。
サビは、もう、想いが溢れすぎてて…………(涙を拭く)…………男性ボーカルとは思えないほどに美しいファルセット(それの最高音がぴったり6人で揃っているのがまた素晴らしい)と、1オクターブ離れた音をスッと歌うV6。すごい。このオクターブ上に跳ねる盛り上げ方って、カラオケとかで歌うとすごく難しいですよね。プロの歌い手なんだなぁと、感嘆を禁じ得ません。
歌詞も、ある程度は普通に理解できる、「忘れられない女性」「忘れられない恋」というテーマに沿っていると思います。でもどこか、今までにあったようで、ない。そんな気がします。
「Timeless」の記事からこのブログがスタートしたので、お気付きの方も多いと思いますが。
私、V6のミディアムバラードが好きみたいです。
この、言ってみれば「ダンスを踊るのか…踊らないのか…?」くらいの曲。素敵ですよね。
MVではダンスがなかったものの、ネオン管の枠の中で切なげな視線を送るV6に目を奪われ、赤いドレスで舞う女性に目を奪われ、というステキな世界観でした。
コンサートでは(やっぱり)踊ってましたね。あの振りもめちゃくちゃ好きです。細かいことを言うと、「拾って」のところ、が、好きです!
『Remember your love』だけで1本記事が書けそうなくらい、好きな曲です。
(2021/8/15追記:やっぱり1本書きたいので、元気があるうちに書きます。)
─────ここから4年弱の月日が流れる。書き方ガラッと変わってます注意──────
9.Answer
他の誰でもなく、決めるのはいつも自分次第。自分の中にある答えを信じて歩いていくーー
そんな強い気持ちをエモーショナルに歌いあげるこの曲は、坂本昌行のプロデュース。静と動のコントラストが鮮やかなトラック、熱量の高いギターソロなど、ガツンとパンチの効いたロックチューン。
坂本さんプロデュース曲。「メンバーのシャウトが聞きたかった」とのコメント通り、6人がユニゾンでシャウトするようなサビが胸を打つ楽曲。
それにしてもこの6人のユニゾンって本当にすごいなあと思い知らされます。健くんや長野くんのような特徴的な歌声も、岡田くんのような真っすぐ溶け込む歌声も、6人が6人を魅せあい、補い合って、耳に飛び込んでくる歌声の束は、なんというか……彗星……?(良い表現が見つからなくてバグが発生している顔)
しかも、なにもサビの最高音で揃えてこなくても。最も心を打つところでそんな最高のユニゾンをお見舞いされてしまったら、どうなってしまうのだろうか。ライブで聴いた時には、鳥肌どころの騒ぎではなかったです。ぞわっと背中を駆けのぼるものがあり、頬が紅潮し、目が熱く潤むほど、もはや「怖い」と表現するのが適切ではないかと思うほどの歌声でした。
Aメロ、Bメロ、そしてサビにかけてグッと盛り上がっていくのが、内なる情熱を放出していく男たちの様子を表しているようで”滾る”といったところ。MVも白黒でシンプルかと思いきや、熱く熱く歌い上げる6人の姿と、疾走感のあるイメージシーンの畳み掛けが重なって凄まじい力を見せてくれる。ライブではモノクロ映像+真っ赤な炎(回転花火×爆発)による、これまた熱いステージ展開に。
坂本さんって、リーダーというより最高責任者・管理職というか、責任をもって他のメンバーを自由にさせているという認識で、それは間違ってはいないと思いますが、今回のプロデュース楽曲で見せたのは、その内なる部分のような気がしていて。熱く熱く、秘めたるものを見せてくれた楽曲だと、私は思います。
10.Can't Get Enough
2017年3月にリリースされた、47枚目のシングル。いわゆるJ-POPという枠を軽々と超えてしまったようなトラック、ファルセットを大胆に取り入れたセクシーなボーカルなど、V6の新たな挑戦が形になった1曲。こういう曲をまずシングルとして打ち出してくるあたり、グループとしての充実ぶりと確かな自信がうかがえる作品。
ライナーノーツにあるように、自らの活動が充実しており、かつそれに自信がないと出せない楽曲だと思います。
このあと「Right Now」「All For You」など、どんどん最先端音楽マシマシな楽曲を出していくことに繋がるわけですが、まずこの時点でちょっとカッコ良すぎる(褒め言葉)曲を、何事もないように自然な感じで出せるということの貴重さは、最近新しい音楽性を試そうとしている後輩グループのメンバーとかが特に実感しているんじゃないかなって(誰目線ですか?)
このシングルリリースあたりから、V6の音楽を「アイドル音楽」以外の側面で見るようになった人が増えたのではないでしょうか。楽曲としては『Oh! My! Goodness!』あたりから始まっているであろう、音楽的な挑戦。ファンや世間の受け入れ性、目指すものの設定など、紆余曲折がありながらも、ひとつの挑戦の大きな成果が現れたのが、『The ONES』なのだと思うのです。
2017年当時、鮮烈な1曲として私たちを驚かせてくれた「Can't Get Enough」は、ツアーでもえげつねえ開幕シーンを魅せてくれました。爆発とか、ジャンプとか、そういうので登場するアイドルは多いし、もちろんV6もその経緯を経ての演出ではありますが、スクリーンが左右に割れて、そこにジッ……と座ったまま(立っている人もいましたが)のV6がいて。アレは自信がないと、余裕がないとできないなって思います。
もうあのときの……逃れられない感じ……V6が迫ってくるじゃん……みたいな気持ちをもう一回味わいたい、と毎日考えてしまいます。
11.ボク・空・キミ
森田 剛がプロデュースしたのは、micca作詞・大橋トリオの大橋好規が作曲を手がけた感動のバラード。作り手の体温を感じながら丁寧に歌ったという6人のボーカルからは、涙や笑顔など、さまざまな感情が伝わってくるよう。まるで映画のように作り上げられたMVでの、森田の表情にも注目。
これはなんかもう…………あんまり言葉にできないというか…………じゃあここでブログを畳みましょうかと、そんな気持ちになるくらい温かくてしんみりする曲です。夜寝る前に、質の良いイヤホンでじっくり聴きたくなるようなサウンドと、優しく語りかけるような歌声。
6人のユニゾンはときに様々な姿を見せてくれますが、この曲はなんだろう……白湯のような……お風呂にザブンと浸かって、はあ〜〜〜と白い息をこぼすときの空間のようなイメージで、この曲を剛くんがプロデュースしたんだなあと噛み締めながら生きています。(?)
文章短いんですけど……伝わるといいな……。
12.COLORS
2017年5月にリリースされた48枚目のシングルであり、井ノ原快彦出演のドラマ「警視庁捜査一課9係 season12」の主題歌。本当の自分を隠さないで、みんなそれぞれに持っている個性という色を大切にしようと歌われる、ハートフルなナンバー。V6の歴史を語る上で欠かせない国立代々木競技場第一体育館で撮影されたMVは、アートディレクター森本千絵が手がけている。
暖かい曲続きですが、これはお風呂っていうより、夕方の河川敷を歩きながら聴くとか、今日も仕事頑張ったなあ〜のタイミングとか、軽いリラックスタイムに聴くイメージです。
数々の圧倒的な歴史を共に歩んできた代々木第一体育館で撮影されたMVが、絵本を捲るような暖かさに満ち溢れていて、それだけでウルっときます。『君だけの色で駆け抜けて』と語り掛ける先には私たちがいるのか、それとも過去の代々木を駆け抜けていくV6がいるのか、と、いろいろな解釈ができるのも素敵だなと思います。
「MANIAC」に続いていく、自分の個性や好きなことを追求するV6の姿は、そしてその気持ちの表出である音楽は、ものすごい説得力をもって私たちのところに飛び込んできました。貴方が言うならそりゃそうよ、と、つい舐めた口を聞いてしまいたくなるほど、個人活動を充実させた上で集まった6人の凄さが表れていると思います。
13.レッツゴー6匹
6人の仲の良さが伝わってくるようなアカペラで始まるこの曲は、井ノ原快彦がプロデュースしたもの。作詞と作曲を手掛けたのは、井ノ原自身も大好きだという池田貴史(レキシ)。レキシだけにV6の歴史にスポットを当てたこの曲には、これまで歌ってきた曲のタイトルが見事に散りばめられている。作り手側の遊び心に拍手!
いや〜〜!泣いちゃいますよね〜〜!
レキシはもともと好きで、ぜひV6にもレキシネームを…などと思っていましたが(?)そんなこと考える間もなく、素晴らしい楽曲です。
はじめのアカペラ然り、基本的に6人で一緒に歌っているところ然り、肩を組んで楽しく歌う様子をイメージしたであろう楽しい楽曲になっているのが嬉しい。
6匹、とタイトルに入れちゃうのも嬉しい。おじさんになってもかっこいいアイドルはもちろんいますが、おじさんになってもこうやって遊び心を大切にしながら、ちゃんと遊び倒す(ふざけ虫のメンバーがいるからかもしれませんが)ところが、誰からも、いつまでも親しみを持って愛されるV6の良さだなあと思えて仕方ないです。
14.The One
アルバムの最後に収録された曲、「The ONES」というアルバムのタイトルが決まってから出来てきたというこの曲。6人の関係性、V6とファン、大切に思う誰かとの間に生まれる気持ちなど、あたたかな心の温度が伝わってくるよう。注目のシンガーソングライター、THE CHARM PARKが作曲とアレンジを手がけている。
ワンズコンのドキュメンタリー(たしか名古屋)で、みんなでこの指とまれをくっつけて揺れるやつをやろう、という話になって、そのまま最後の静岡まで続けてくれたのが、泣けるほど嬉しいなと思った楽曲。最高演出すぎんか……?計画してできるものではない……最高演出神(さいこうえんしゅつしん)ありがとう……!!!!
ふと見た映像だったとしても、ああやって固まってニコニコしている6人を見るたびに毎回ウルウルしちゃうし、どうかいつまでも(せめて心の距離だけでも)ぎゅうぎゅうの6人であってほしいと、願ってやみません。
あとがき
「みんなのアイドル」と「わたしのアイドル」の間に当たるのが、アルバム「The ONES」だと思っています。各々のプロデュース曲で6人の考え方や好きな音楽に触れることができて嬉しく思ったり、逆にもっとパブリックな6人をたくさん見たいと思ってみたり。
私のV6原体験は「HONEY BEAT」の学ラン衣装なので、言わずもがなあの時とのギャップはとても大きいと感じています。全員が大人になって、色気を身に纏い、年齢も経験値も非常に高いタイプのアイドルとして、ダンスグループとしては特に最先端を走り続けていこうとしている。そんな彼らの新しい魅力を、このアルバムを通して強く強く感じました。
長々と書いたものの、楽曲の解釈は聴き手である私たちに委ねられていて、雑誌や音楽番組の様子によってはそれが変化し得るものなので、思い出したときにこの記事も書き換えるかもしれません。……と毎回言っている気がするけど。
ということで、4年越しに記事を完結できました!!!!!!!!は〜〜〜よかった……。
昔から私の記事を見てくださっている方がもしいたら、私の心の中にあるめっちゃでかい山の頂上から大声で「わたし、やったよ〜!」と叫ぶ私の声を、ぜひ聴いてあげてください(???)
この4年間は本当に色々あったし、パッションが足りなくて筆が乗らない日々もあったけど、4年経ってもThe ONESの世界は永遠で、最高なアルバムのひとつだと思っています。魂の語りを読んでくださった方、ありがとうございました。
やっぱり、何度でも言いたい。
無茶してくれてありがとう、V6!!